製造（プレカット）

高校卒業後に当社に入社しました。製造課の配属となり、羽柄材の加工機を10年、その後はずっと構造材の加工機を担当しています。また係長として若手の指導も行っています。朝比奈工場には10台ほどの加工機がありますが、基本的にはローテーションをして複数の加工機が扱えるような「多能工」として成長していくことができます。私自身、最初はプレカット加工についてよくわからずに入社したのですが、気がつけば24年、早いものですね。

プレカット加工は、設計チームが作成したデータを入力して、木材をセットすれば自動的にカットされるわけですが、それだけではないところが奥深さです。たとえば羽柄材なら機械ではとれない角度があり、それを「手刻み」という大工仕事で調整することもあります。また刃の角度、寝かせ方で仕上がりに違いが出るのでベストな位置を探ることもあります。構造材の場合、形状によって使用する刃物の数が30種類ほどあるので、その管理、交換、メンテナンスが必要で、神経を使います。求めれば求めるだけ世界が広がっていくのでキリがない。そこがまた面白いんですけどね。

現在の私自身の目標は、もう少し図面を読めるようになることです。もちろんある程度は理解できるのですが、細かな部分の納まり、加工方法について課長に訊ねざるを得ないことがあります。うちの課長は機械をどう動かせば、どのような加工ができるか分かるスーパーな技術者です。平面図を見ただけで立面図がイメージできる大工さんに近い能力もあります。素晴らしいお手本なので、少しでも近づきたい。24年やって、まだまだ学ぶことがあるのは幸せです。

お手本といえば、小名浜工場の坂本工場長も頼りになります。質問すれば必ず回答を返してくれる、生き字引のような存在です。朝比奈と小名浜は工場間での人的交流もあり、お互いの技術領域も拡大し、グループとして相乗効果が生まれています。今後この2工場を中心にグループ発展させていくためにも、新しいスタッフを迎え入れたいです。私はこう見えて意外と教えるのが上手です。コミュニケーションをとりながら、その人のペースや理解度に合わせて指導します。住宅、木材に興味があれば、一度当社へ来て、機械に触ってみてください。